気象予測サイト Windy が気象庁の予測モデル「MSM(メソモデル:局地モデル)」に対応。
日本をカバーする新しいメソスケールモデルが登場 – 気象庁提供
日本メソスケールモデル (MSM) は、気象庁 (JMA) により開発され運用されている高解像度の数値気象予報 (NWP) モデルのことです。MSMは、特に豪雨、暴風雨、その他の局所的気象現象などの詳細な短期予報を提供する目的で作成されています。
MSMの主な特徴
MSMは、JMAにおいて公式な天気予報や警報を発表するために日々使用されている実用的なモデルです。
Windy内では、可視化は毎時変化します。モデルと互換性を有するのは、風力風向、気圧、気温、露点、湿度、湿球温度、降雨、雷、降雨量、雲層、波及びうねりです。
Windyには、Premiumユーザについては毎時、その他のユーザについては3時間毎に可視化表示されます。
MSMはPremiumユーザについては毎日8回、その他のユーザについては12時間毎に随時更新されます。随時更新により、気象条件の急速な変化を捉えることができます。
MSMは、高空間解像度、およそ5kmで運用されています。
予測は、783時間先まで可能です。
表示範囲は気象庁MSMモデルの予報範囲なので、日本周辺に限られます。
MSMモデルについて(日本メソスケールモデル)
MSMは、非静水圧大気力学に基づき、静水圧モデルが捉えることができないような小規模の気象現象を正確にシミュレートすることができます。雲の構成、放射、地表との相互作用、及び対流のような様々な物理プロセスについてのパラメータ化を洗練させました。MSMは、高解像度で更新が頻繁であるため、計算負荷が高くなります。計算処理は、JMAで保守されている超スーパーコンピュータ上で実行されています。
Windy MSM での気象予報の表示方法
Windyでの実際の閲覧の仕方は下記のとおりです。
アプリ Android 版・iOS 版及びPC のブラウザで閲覧可能です。
MSM での気象予報の表示方法 PC 版
Windy にアクセスをして、トップページを表示したら、右下の予測モデル選択欄から「MSM」を選択。
MSM での気象予報の表示方法 スマートフォン版
Windy にアクセスをして、右下の三本線のアイコンをタップ。メニューが表示されたら、画面を下にスクロールして天気予報モデルの欄で「MSM」を選択。
Windy の「MSM」への対応のメリット
今回の Windy の「MSM」への対応は、気象庁の予測モデルに対応した日本近海の数値予測アニメーションを見ることができるようになり、日本の漁業関係者、農業関係者、林業、建設関係者の台風等の防災予防だけでなく登山、釣り、海のレジャーを楽しむ方にも非常に役に立つバージョンアップです。
また、元々 Windy にあった「ECMWF(欧州中期予報センターの予測モデル)」や「GFS(NOAA アメリカ海洋大気庁の予想モデル)等の予測モデル」といった海外の予測モデルと表示を切りかえることで、気象庁の予測モデルを含めてモデル毎の予報の差(Gap)を一目で確認でき、複数の気象シナリオでのコンディション予想を Windy のみで一見でできるようになりました。
Windy の天気予報の精度
「MSM」を追加したことに依り、これまでは海外データ4種類(ECMWF=イギリス,GFS=アメリカ,ICON=ドイツ,MBLUE=オーストリア)だったので、より選択肢が増えた。
ただし、天気予報の精度の点では気象庁予報データの誤差は、ECMWFに大きく劣ると気象庁自らが以前レポートしており、相変わらず一番信頼度が高いのはECMWFです。
引用サイト:気象庁における現業数値予報モデルの現状と課題
コメント